こんにちは、鍼灸整体院 吉祥寺悠心堂の稲田です。

今回は「医師の診断」をテーマに書いていきます。

 

日本において、医療のトップは医師です。

私は一応国家資格は持っていますが、医療業界の末端です。

 

医療における全てのことは「医師の仰せのままに」というような状況です。

それだけに医師が与える影響というのは絶大です。

 

あるところに、腰が痛くて悩んでいる人がいました。

病院に受診して「腰椎すべり症」という診断を受けました。

 

この人はこのように考えるようになります。

「腰椎すべり症を治せば腰の痛みはなくなる」

 

そしてここからは腰椎すべき症を治すことが目的に変わります。

原因がわかったのだからそうなるのは自然なことです。

 

医師が腰椎すべり翔と診断した。

ならばそれは医師が治すものです。

 

でも治らないこともあります。

医師といえど神様ではありませんので、治らないことがあっても仕方ないことです。

 

そういったケースで治らなかった人が、私のところへ来られることがあります。

腰椎すべり症を治してほしい、と。

 

これ、すごく困るんです。

私は腰の痛みは治せます。

でも腰椎すべり症は治せません。

 

言葉の揚げ足をとっているように思われるかもしれません。

でもその腰の痛みは腰痛すべり症が原因ではない可能性があるんです。

 

医師の誤診だということなのか?

いいえ違います。

腰椎すべり症はレントゲンやMRIで診断されたもので、それはまちがいなくそこに存在します。

でもそれが腰の痛みの原因ではないことがあるんです。

 

相関関係はあるけど、因果関係はない。

これをいっても理解してくれない人は、どうしても理解してくれません。

 

私は、

腰の痛みは治せるけど、脊柱管狭窄症は治せません。

お尻や太ももの痛みは治せるけど、坐骨神経痛は治せません。

肩こりは治せるけど、頸椎ヘルニアは治せません。

 

お医者さんがつけた病名はお医者さんに治してもらってください。

私はそれを治せないのです。

 

お医者さんの言葉は絶大です。

でも、私のところにきたときは、そこでいわれた病名はいったん忘れてください。

素直に、体に起きている現象を、何で困っているのかを教えてください。

 

本当の悩みは何でした?

いつからか目的が変わってませんか?

 

その悩みが筋肉や骨格の問題であれば解決できると思いますよ。

 

まだまだ未熟だったころ。

そういったクライアントさんが訴える症状名にふりまわされて、結局治すことができなかったことがたくさんありました……