生物には生きていくための仕組みとして「現状を維持する」という力が働きます。
いま生きているんだから、その状態を維持していればこの先も生きていける。
という理屈です。
とても優れた仕組みで、これがあるからこそ今まで生き延びてきたと言えます。
でも、実は悪い状態でも、現状生きていれさえすればそれをそのまま維持してしまうという側面も持っています。
どういうことかと言えば、
良くなることを拒否する。
ということです。
例えば骨盤が傾いていて腰痛があったとします。
それを整体で整えたら痛みが無くなりました。
良い状態になったからです。
しかし体はそれを良しとはしません。
なぜなら「今までと違う」からです。
痛みはあったかもしれないけど、死んでないのになんでこの状態を変える必要がある?
生きてるんだからいいじゃん。
そういって前の腰痛のある状態に戻していきます。
そういうものなんです。だから人間はいままで絶滅せずに生きてきたんです。矛盾しているようですが。
だから「良い状態」で安定させるためには、何回も良い状態に調整してそれが当たり前になるまで繰り返さないといけません。
それが治療を続けないといけない理由です。