こんにちは、鍼灸整体院 吉祥寺悠心堂の稲田です。

今回は「体の状態」をテーマに書いていきます。

 

あなたはいま何か体の不調はありますか?

もし不調だとして、それは異常なことだと思いますか?

 

不調なんだから異常なのは当たり前だろうと思いがちです。

でも実はそうではないんです。

 

本当に異常なことが起こっているなら、もう生きてはいないんです。

もしくは、あと少ししか生きられない。末期ガンなどはそうですよね。

 

不調がある以上、正常ではないのだと思います。

そしてその正常ではない状態で「安定」しています。

 

そうです。

「安定」しているのです。

 

これが不安定なら、体は正常な状態に戻ろうとする力が働いていますので、正常に戻るはずなんです。

でも正常ではない状態で安定している。だから不調が続いている。

 

体というのは現状維持を好みます。

たとえそれが正常ではなくても、それで生きているならいいじゃない。

 

不調があっても生きているからいいでしょ?

そのように考えるのです。

 

整体で不調を改善させようとすると、この「安定」を崩すようなことをしていきます。

いったん不安定な状態にするんですね。

 

でもこれはですね。

いったん不安定にするということはですね。

悪い方向へ触れることもあるんです。

 

そのまま正常なほうへ動いていったら何も問題はありません。

でもいったん悪くなるほうへ動くことも会って、その時は症状た悪化することがあるんです。

 

でもでも、もう「不安定」な状態にしているので、悪いほうへ触れてもそのまま安定することはありません。

そのあと正常な状態に戻ろうとするので時間とともにおさまっていきます。

 

不調が改善する過程では、このようにいったん悪化したように感じることがあります。

でもそれは悪い状態で安定していたものが動いたという証拠です。

 

逆にいうと、このように動きがない限りは、ずっと悪い状態で安定し続けるのです。

だってそれでも生きていけるのですから。

 

状態がめちゃくちゃ悪い人は、整体したらかなりの確率でただ良いほうへ動くことが多いです。

 

でもちょっと不調。

それを完璧な状態したい。

そんな感じの人だと、整体することでいったん悪くなったように感じる場合があります。

これが難しいんですよね。

 

僕からみたら明らかにおかしいのでそれを改善させたい。

そしてそれを改善させるといい状態になるはず。

 

でもそれを変化させてしまうことで、いつもとちがう感じになってしまう。

その「いつもとちがう状態」が不安で耐えられない人もいるんです。

 

良くなるように変化させることが、場合によってはその人のためにならないことがあるんですよね。

これは本当に難しくて、どのあたりに落とし所があるのか。まだまだ答えが出ていない状況です……